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夜中に目が覚める、熟睡できない原因と改善

夜中に目が覚める、熟睡できない

夜中に目が覚める夜中に何度も目が覚める状態は「中途覚醒」と呼ばれ、睡眠の質を低下させる大きな原因となります。主な要因として、精神的ストレスや生活リズムの乱れ、就寝前のカフェインやアルコール摂取、運動不足、寝室の温度・湿度・光・騒音などの睡眠環境の問題が挙げられます。 また、睡眠時無呼吸症候群、頻尿、むずむず脚症候群、服用している薬の副作用など、身体的な疾患や状態が関係している場合もあります。 改善のためには、起床・就寝時刻を一定に保つなど規則正しい生活を心がけ、寝る前のスマートフォンやカフェイン摂取など脳を刺激する行動を避けることが大切です。さらに、適度な運動やストレスのコントロール、室温・湿度調整や遮光・防音といった快適な睡眠環境づくりも睡眠の質向上につながります。 これらを実践しても症状が続く場合や、日中の眠気や体調不良を伴う場合には、睡眠外来への相談をおすすめします。

考えられる原因・疾患について

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群夜中に目が覚める、熟睡できない原因として、まず考えられるのが睡眠の質の低下であり、その代表的な疾患が睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が何度も止まってしまう病気で、医学的には10秒以上の気流停止を「無呼吸」と定義します。1時間あたり5回以上の無呼吸がある場合に診断されます。
睡眠中の出来事であるためご本人が気づきにくく、日本では潜在的な患者数が約300万人いると推計され、「21世紀の国民病」と呼ばれることもあります。
治療法が確立されている疾患で、適切な検査と治療を行えば過度に恐れる必要はありませんが、放置すると高血圧、心疾患、脳血管障害などのリスクが高まることが知られています。
当院では、「夜中に目が覚める」「熟睡できない」といった症状でご相談を受けた場合、まず丁寧な問診を行い、睡眠時無呼吸症候群の診断を行っています。

睡眠時無呼吸症候群の
検査について

睡眠時無呼吸症候群の
治療について

ストレス・うつ症状

強いストレスが続くと、ストレスホルモンが過剰に分泌され、交感神経が優位となり脳が興奮状態になります。その結果、眠りが浅くなり、夜中に目が覚めやすくなります。また、うつ症状がある方では、寝つきが悪い、途中で目が覚める、早朝に目覚めて再入眠できないといった睡眠障害を伴うことが少なくありません。
このような睡眠リズムの乱れが続くと、倦怠感、頭痛、食欲不振、体重減少など、身体的・精神的な不調が現れることがあります。
気になる症状が続く場合は、一人で抱え込まず、心療内科や精神科などで早めに相談することが大切です。

夜間頻尿

加齢に伴い、前立腺肥大症や膀胱機能の低下により夜間頻尿が増える方が多くなります。夜中に何度もトイレで目が覚めることで、中途覚醒が繰り返され、二次的に睡眠障害を引き起こすことがあります。
この場合、泌尿器科を受診し、原因となる疾患を特定して治療を行うことで、睡眠状態の改善が期待できます。
夜間頻尿の原因となり得る疾患には、前立腺炎、前立腺肥大症、膀胱炎、膀胱がん、過活動膀胱、神経因性膀胱などがあります。

飲み物や薬の内服による影響

就寝前の飲酒や、カフェインを含む飲み物(コーヒー、緑茶、エナジードリンクなど)の摂取は、寝つきを悪くしたり、夜中の覚醒を招くことがあります。また、他の病気の治療で服用している薬の中には、副作用として睡眠に影響を及ぼすものもあります。
このような場合は、自己判断で中止せず、まずはかかりつけ医に相談するようにしましょう。

受診の目安

次のような症状がある場合は、睡眠障害や基礎疾患が隠れている可能性があるため、早めの受診をおすすめします。

  • 夜中に何度も目が覚め、熟睡感が得られない状態が続いている
  • 十分な睡眠時間をとっているにもかかわらず、日中の強い眠気や集中力低下がある
  • いびきが大きい、いびきが途中で止まると指摘されたことがある
  • 起床時に頭痛、口の渇き、強いだるさを感じる
  • 夜間にトイレで何度も目が覚めることで睡眠が妨げられている
  • ストレスや気分の落ち込みが強く、寝つきが悪い・途中で目が覚めて眠れない状態が続いている
  • 睡眠薬を使っても効果が乏しい、または薬に頼らない睡眠改善を希望している
  • 高血圧、糖尿病、心疾患などの持病があり、睡眠の質の低下が気になる

「年齢のせい」「忙しいから仕方ない」と放置せず、原因を調べることで改善できるケースも多くあります。 気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。

当院で行う検査

夜中に目が覚める、熟睡できないといった症状の背景には、睡眠の質の低下や身体・心の不調が隠れていることがあります。当院では、原因を正確に把握するため、以下のような検査を症状に応じて行います。

問診・睡眠状況の評価

睡眠時間や生活リズム、就寝・起床時刻、夜間覚醒の頻度、いびきの有無、日中の眠気や体調などについて詳しくお伺いします。あわせて、ストレス状況、服用中の薬、基礎疾患の有無も確認し、睡眠障害の可能性を総合的に評価します。当院では、検査結果をもとに、患者さま一人ひとりの原因に合わせた治療・生活指導をご提案します。「夜中に目が覚める」「眠った気がしない」といった症状でお悩みの方は、早めの受診をおすすめします。

簡易睡眠検査

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、簡易睡眠検査を実施します。睡眠中の呼吸状態、酸素飽和度、いびきの有無などを測定し、無呼吸や低呼吸がどの程度起きているかを評価します。自宅で普段通りの睡眠環境のまま行えるため、身体的な負担が少ない検査です。

終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)

簡易検査で異常が疑われる場合や、より詳しい評価が必要な場合には、PSG検査を行います。脳波、呼吸、心拍、筋電図、眼球運動などを同時に記録し、睡眠の深さや質、覚醒の原因を詳細に調べることができます。睡眠時無呼吸症候群だけでなく、むずむず脚症候群や睡眠関連運動障害、他の睡眠障害の鑑別にも有用です。

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血液検査

症状に応じて、貧血、甲状腺機能異常、糖尿病、炎症所見などを確認するための血液検査を行うことがあります。これらの内科的疾患が睡眠の質低下や夜間覚醒の原因となっている場合もあります。