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睡眠時無呼吸症候群になりやすい方

睡眠時無呼吸症候群になりやすい方

睡眠時無呼吸症候群になりやすい方睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、発症の仕組みによって閉塞性睡眠時無呼吸(OSA) と 中枢性睡眠時無呼吸(CSA) の2つに分類されます。このうち、上気道が物理的に塞がれることで起こる閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)が、全体の約9割を占めています。
閉塞性睡眠時無呼吸は、上気道周囲の組織量が増えることで気道が狭くなることが主な原因です。中でも代表的なのが、肥満などによる首やのど周囲への脂肪沈着です。体型の変化により肥満傾向が見られる場合、発症リスクが高まると考えられています。
また、睡眠時無呼吸症候群は生活習慣病との関連も深く、高血圧、糖尿病、心臓病、脳血管疾患などをお持ちの方では合併しやすいことが指摘されています。これらの病気がある方や、体重増加が気になる方は、睡眠時のいびきや日中の眠気などの症状に注意が必要です。

性別によるリスク

睡眠時無呼吸症候群は、男性に多くみられる疾患とされており、罹患率の男女比はおよそ2~3:1と、男性のリスクが高いことが報告されています。これは、男性のほうが上半身や頸部に筋肉や脂肪がつきやすく、気道が狭くなりやすい体型的特徴が関係していると考えられています。また、重症になるほど男女差がさらに大きくなるという報告もあります。
一方で、女性も年齢とともにリスクが高まるため、決して男性だけの病気ではありません。

年齢によるリスク

男性の場合

男性では、30~60歳代の働き盛りの年代に多く発症する傾向があります。この年代は、仕事中心の生活による運動不足や、外食・飲酒の増加などから体重増加や脂質異常、高血圧などの生活習慣病を発症しやすい時期です。 さらに、加齢により首回りの筋肉が衰えることで気道を保つ力が弱まり、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まります。20歳頃と比べて10kg以上体重が増えている方は特に注意が必要です。

女性の場合

女性では、更年期以降に閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の発症率が上昇します。閉経後は発症率が閉経前の約3倍に増え、50歳以降では男性とほぼ同程度になるといわれています。
これは、女性ホルモンの一つである黄体ホルモン(プロゲステロン)の減少が関係しています。プロゲステロンには上気道を広げる働きがあるため、閉経前の女性はいびきをかきにくい傾向がありますが、閉経後にホルモン分泌が低下すると、気道が塞がりやすくなりOSAを発症しやすくなります。 いびきが目立つようになってきた場合は注意が必要です。

子どもの睡眠時無呼吸症候群

小児では、アデノイド(咽頭扁桃)肥大、口蓋扁桃肥大、アレルギー性鼻炎による鼻づまりが主な原因となることがほとんどです。
成長期に睡眠が妨げられると、成長ホルモンの分泌低下や、集中力の低下・日中の眠気による学力低下など、心身の健全な発育に影響を及ぼす可能性があります。子どものいびきや睡眠中の異常が気になる場合は、早めの受診が大切です。

生活習慣と睡眠時無呼吸症候群の関係

生活習慣と睡眠時無呼吸症候群の関係睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、高血圧・糖尿病・心不全などの生活習慣病の発症や悪化に関与する疾患と考えられています。一方で、これらの生活習慣病をすでにお持ちの方に、睡眠時無呼吸症候群が合併しているケースも少なくありません。
生活習慣病の多くは、日々の生活の積み重ねが原因となりますが、同様に睡眠時無呼吸症候群も生活習慣の影響を強く受ける病気です。
暴飲暴食や不規則な食事、栄養の偏り、頻繁な飲酒などの食生活の乱れに加え、運動不足は睡眠時無呼吸症候群のリスクを高めます。特に、就寝前の飲酒習慣は、気道周囲の筋肉を緩めることで無呼吸を起こしやすくなるため注意が必要です。
また、喫煙は気道の炎症を引き起こし、睡眠時無呼吸症候群だけでなく、さまざまな生活習慣病のリスクを高める要因となります。

体格・見た目と睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は、「太った男性に多い病気」というイメージを持たれがちですが、必ずしも肥満の方だけに起こる疾患ではありません。実際には、痩せている方でも発症することがあります。
発症に大きく関わるのは体重そのものよりも、顔や首まわりの骨格、上気道の形状です。特に日本人は、下あごが小さく、舌の付け根(舌根)が気道へ落ち込みやすい骨格の方が多いため、睡眠時無呼吸症候群を発症しやすいとされています。

睡眠時無呼吸症候群になりやすい体の特徴

以下のような骨格的・形態的特徴がある場合、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高いといわれています。

  • 首が短い
  • 首が太く、脂肪がつきやすい
  • もともと上気道(鼻から喉頭まで)が狭い
  • 肥満がある
  • 下あごが小さい、または後方に下がっている
  • 舌や舌の付け根が大きい
  • 鼻の通りが悪く、鼻呼吸がしにくい
  • 歯並びが悪い

歯並びが影響する理由は、口の中の空間が狭くなり、舌が喉の奥へ押し出されやすくなるためです。

自分でできる簡単なチェック方法

あくまで目安ではありますが、上気道の狭さは自分で確認することもできます。
鏡の前で口を大きく開け、舌を前に突き出した状態で、のどの奥に口蓋垂(いわゆる「のどちんこ」)が見えるかどうかを確認します。
口蓋垂が見えない場合、上気道が狭い可能性があります。
ただし、口蓋垂が見えないからといって、必ずしも睡眠時無呼吸症候群であるとは限りません。あくまでリスクの目安として捉え、いびきや日中の眠気などの症状がある場合は、医療機関への相談をおすすめします。